【子供と行く展覧会】京都・智積院の名宝/サントリー美術館 見どころと楽しみ方を徹底紹介/2022年11月30日(水)~2023年1月22日(日)
- 2022/11/30
- 美術館
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最終更新日: 2022.12.17
展覧会名:京都・智積院の名宝/サントリー美術館
2022年11月30日(水)~2023年1月22日(日)
●幼児におすすめ★★☆☆☆
※展示室に階段あり
●小学生におすすめ★★★☆☆
※小学生が楽しめるワークシートあり
●中学生におすすめ★★★★☆
※中高生向けレクチャーイベントあり
※作品保護のため、会期中展示替を行います。
※会期は変更の場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。
京都・智積院とは?
京都・東山に建つ智積院は、弘法大師空海(774~835)から始まる真言宗智山派の総本山。
全国に末寺約3,000を擁し、高野山中興の祖といわれる興教大師覚鑁(1095~1143)の法統を受け継ぎ、後に隆盛を極めた紀伊国根来寺山内で室町時代中期に創建されました。
天正年間には豊臣秀吉政権の下で一旦衰退しますが、その後、徳川家康の寄進を受け、江戸時代初期には現在の地に再興を遂げます。
この地には元々、豊臣秀吉と淀殿の3歳の息子・鶴松(棄丸)の菩提を弔うために建てられた祥雲寺があり、長谷川等伯(1539~1610)と息子・久蔵(1568~93)が描いた名高い金碧障壁画群も、智積院による手厚い保護を受けて今日まで大切に守り伝えられてきました。
「京都・智積院の名宝」の見どころ
【「京都・智積院の名宝」の見どころ】
●智積院の歴史を概観できる
●長谷川等伯と息子・久蔵の競演を観られる
●智積院が近代・現代作家に依頼した名品が見られる
【「京都・智積院の名宝」の見どころ1】智積院の歴史を概観できる
アジサイや紅葉の名所であり、名勝庭園でも知られる「智積院」。
写経や写仏などの体験ができるほか、朝のお勤めや宿泊者限定の僧侶の解説が聞ける宿坊宿泊なども注目の寺院です。
「京都・智積院の名宝」では、真言宗の成り立ちから、祥雲寺の建立、祥雲寺が智積院に吸収される過程、度重なる火災の中でどのように美術品が守られたか、智積院の収蔵品から歴史を一気に体験できる展示になっています。
これまで智積院に訪れたことがある人も、紅葉や庭園を目当てにいつかは行きたいと思っている人にも見ごたえは抜群!
解説も読みやすいですが、音声ガイドを聞きながら回ると、小学5年生以上も学校で学ぶ歴史上の登場人物が多数登場して楽しめます。
【「京都・智積院の名宝」の見どころ2】長谷川等伯と息子・久蔵の競演を観られる
見どころはやはり長谷川等伯と息子・久蔵の競演。
チラシなどに使われている写真の上段が父親の長谷川等伯の「楓図」、下段が長男の長谷川久蔵の「桜図」です。
将来を嘱望された長男の長谷川久蔵が25歳のときに「桜図」を描いた翌年26歳に急逝し、それを悼んだ父親の長谷川等伯が対になるような秋をテーマにした「楓図」を描いたと言われています。
桜図は、金の上に胡粉をぼこっと盛り上げたような質感。描かれた当時には金の中から白い桜の花が浮かび出る迫力はどれほどのものだったのだろうと想像されます。
一方で父長谷川等伯の「楓図」は真ん中に太くゴツゴツした楓の幹が斜めに描かれる迫力ある構図でありながら描かれる木の枝や秋の草花は流麗な中にもなんとはなく悲しみがただよってくるようにも見えます。
音声ガイドでは、祥雲寺の障壁画は「白い花」を描いたものが多く、それは旧暦8月5日に急逝した鶴松を悼む意味で白い花が選ばれたというような解説もありました。
これらの絵が飾られた場所も鎮魂の場所で、描いた父親も息子の死を悼んで描いたというリンクを感じます。
智積院の一部のお堂や建物を360°VR画像で見られるリンク(https://timeage.net/VR360/chisyakuin/)からは、庭園から画像を1回転させると、長谷川等伯の「楓図」長谷川久蔵の「桜図」の迫力あるレプリカが飾られている様子が見られます。
このレプリカはと本物とは全く別ののっぺりとしたものでありながら、色鮮やかで迫力があり、一見の価値があります。2つを比べてみると、京都に出かけたら、ぜひ智積院の庭園に行きたい! という気持ちになります。
https://timeage.net/VR360/chisyakuin/
【「京都・智積院の名宝」の見どころ3】智積院が近代・現代作家に依頼した名品が見られる
通常は非公開の堂本印象の《婦女喫茶図》など近代の作家による作品も見られ、見ごたえがありました。
【開催概要】
▼会期:2022年11月30日(水)~2023年1月22日(日)
※作品保護のため、会期中展示替を行います。
※会期は変更の場合があります。最新情報は当館ウェブサイトでご確認ください。
▼会場:サントリー美術館
東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
〈交通機関(東京ミッドタウンまで)〉
都営地下鉄大江戸線六本木駅出口8より直結
東京メトロ日比谷線六本木駅より地下通路にて直結
東京メトロ千代田線乃木坂駅出口3より徒歩約3分
【基本情報】
▼開館時間:10時~18時
※金・土および1月8日(日)は20時まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
※開館時間は変更の場合があります。最新情報は当館ウェブサイトでご確認ください。
▼休館日:火曜日(ただし1月17日は18時まで開館)、12月30日(金)~1月1日(日・祝)
▼入館料:
・当日券:一般1,500円、大学・高校生1,000円、中学生以下無料
・前売:一般1,300円、大学・高校生800円
※サントリー美術館受付、サントリー美術館公式オンラインチケット、ローソンチケット、セブンチケットにて取扱
※前売券の販売は9月14日(水)から11月29日(火)まで
※サントリー美術館受付での販売は開館日のみ
▼割引:
・あとろ割:国立新美術館、森美術館の企画展チケット提示で100円割引
・「京都・智積院の名宝」×総本山智積院 相互割引
◎「京都・智積院の名宝」各種チケットを宿坊 智積院会館にて提示で、宿泊料2,000円割引[要事前予約]割引期間:2022年11月30日(水)~2024年1月22日(月)
※智積院公式HPからの予約者限定割引(きょうと魅力、GoToトラベルなどと併用可)
※割引利用の際、予約後に智積院会館に電話連絡必須
◎智積院拝観券をサントリー美術館受付にて提示で、「京都・智積院の名宝」の当日入館料割引(一般1,500円→1,300円、大学・高校生1,000円→800円)
※割引は本人のみ
※割引適用は一種類まで(他の割引との併用不可)
▼呈茶席(お抹茶と季節のお菓子)
日時:12月1日(木)・15日(木)・22日(木)、1月5日(木)・19日(木)
12時、13時、14時、15時にお点前を実施(お点前の時間以外は入室不可)
会場:6階茶室「玄鳥庵」 定員:各回12名/1日48名
呈茶券:1,000円(別途要入館料)
※呈茶券は当日10時より3階受付にて販売(予約不可、先着順で販売終了、お一人様2枚まで)
※変更・中止の場合があります。詳細および最新情報はウェブサイトをご覧ください。
▼一般お問い合わせ:03-3479-8600
▼美術館ウェブサイト: https://www.suntory.co.jp/sma/
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